MENU

ホーム > 育休中でも住宅ローンは組めるの?申し込む際の注意点などを解説
2022.02.01

育休中でも住宅ローンは組めるの?申し込む際の注意点などを解説

総務省統計局の労働力調査によると、共働き世帯は全国で1,240万世帯、専業主婦世帯は571万世帯で、共働きをしている夫婦が全体の7割近くとなっています(2020年)。また、202241日より育児・介護休業法が段階的に施行され、男性の育児休業取得を後押しする制度も整ってきました。

 

仕事と育児を夫婦でともに担うご家庭が増えてきている現在だからこそ、家づくりを検討しているご夫婦が知っておきたいのが、育休中の住宅ローンについて。「育休中に住宅ローンは利用できるの? 利用する場合の注意点は?」と疑問をお持ちの皆さん、ぜひご一読ください!

 

 

 

1.育休中に住宅ローンは組めるの?

2.夫婦で協力して返済する方法

    ①ペアローンとは?

    ②収入合算とは?

3.申し込む際の注意点をチェック

4.まとめ

 

 

1.育休中に住宅ローンは組めるの?

「育休中に住宅ローンが組めるか」という疑問ですが、結論から言うと「利用できる場合もある」というのが解答となるでしょう。やや回りくどい言い方になってしまいましたが、どんな場合には利用できるのかを解説していきます。

 

住宅ローンを利用する際に鍵となってくるのが、金融機関による「審査」です。住宅ローンの審査は、ローンの返済が問題なくできるかどうかを金融機関が判断するものです。過去の返済履歴や安定した収入があるかなどがチェック項目です。育休中は給与による収入がなくても無職ではありません。無職であると住宅ローンを利用するのは困難ですが、育休中であることや復職後に安定した収入を得られることを証明できれば、審査で有効です。育休取得前の源泉徴収票や確定申告書、育児休暇証明書、年収見込証明書などの書類を用意するようにしましょう。

ただ、現実的には育休中であるがために多くの金融機関で審査が厳しくなる傾向にあります。それは、育休後に退職してしまう可能性がある点や、復職後に十分な収入が得られるという確実な保証が得られない点が、理由として挙げられます。住宅ローンは融資金額が高額になるため、返済も長期に及びます。いずれの金融機関でも慎重に審査した上で融資を実行するか決めているのです。

 

 

 

2.夫婦で協力して返済する方法

 

単独で住宅ローンを組むのが難しい場合には、夫婦で協力して返済していく「ペアローン」「収入合算」で住宅ローンを組む方法があります。

 

①ペアローンとは?

1つの物件に対して、夫婦がそれぞれの名義で住宅ローンの契約を結ぶ方法が、ペアローン。例えば3000万円分の住宅ローンを組む際に、夫が2000万円、妻が1000万円を各自の名義で契約するなど、同じ物件に対して夫婦で2つの住宅ローンを組みます。夫の住宅ローンに対して妻が連帯保証人に、妻の住宅ローンに対して夫が連帯保証人になるのが一般的で、返済義務を二人で負う形式となります。

 

ペアローンは、借入額を増やせる、住宅ローン控除による還付金を増やせる、契約者が死亡した際にローンの借入額残高が完済される「団体信用生命保険」に夫婦二人とも入れるなどがメリットと言えます。しかし、2つ契約を結ぶため契約ごとに諸費用がかかるため要注意。また、団体信用生命保険によって完済できるのは契約者本人の借入額残高のみのため、一方が死亡しそのローンが完済されたとしても、もう一方のローンは残るというデメリットがあります。

 

②収入合算とは?

収入合算は、夫婦で収入を合わせて申し込み、1つの物件に対して夫婦で1つの住宅ローンを契約するもの。その中には「連帯債務型」と「連帯保証型」の2タイプがあります。

 

連帯債務型では、主たる債務者と従たる債務者が連名で契約し、夫婦二人とも最初から返済の義務を負います。この場合、夫婦の両方が住宅ローン控除を利用でき、ペアローンに比べると契約にかかる諸費用を抑えられるとのメリットも。ただし、主たる債務者が返済できない場合は、従たる債務者が返済を肩代わりしなければいけません。また、従たる債務者は団体信用生命保険の対象外となる点もデメリットとして考えられます。

 

一方の連帯保証型は、夫婦のどちらかが主たる債務者として契約し、もう一人は連帯保証人となります。返済の義務を負うのは主たる債務者だけですが、返済が滞った場合には連帯保証人も同じく返済の義務を負うようになります。連帯債務型よりも取り扱っている金融機関が多く、収入合算と言うと連対保証型を提案されるケースがよく見られます。メリットは、ペアローンよりも契約の諸費用が抑えられること。デメリットは、連帯保証人は住宅ローン控除や団体信用生命保険を利用できない点です。

 

ちなみに育休中の場合には、ペアローンよりも収入合算の方が、審査が通りやすいとも言われています。

 

 

 

3.申し込む際の注意点をチェック

育休中に住宅ローンを申し込む際、金融機関の審査にばかり目が向きがちですが、重要なのはそれぞれのライフスタイルや将来の計画についてご夫婦でしっかり共有することです。住宅を建てるタイミングや金額をあらかじめ話し合っておき、住宅ローンを申し込む時期や借り入れたい金額の目処をたてておくといいでしょう。また、ペアローンや収入合算で住宅ローンを組む場合には、夫婦同士の協力が不可欠です。住宅だけでなく育児や老後など、将来を見据えた資金計画を考えておけば、金融機関の住宅ローンの審査の際にも焦らずにすみますよ。

また、金融機関によっては育児期間に優待措置を設けたプランを提案していたり、固定金利や変動金利など金利の種類が異なっていたりと、サービス内容はざまざま。各ご家庭のライフプランに沿った契約ができるように、いくつかの金融機関の住宅ローンを比較してから申し込むことをお勧めします。

 

 

 

4.まとめ

育休中に住宅ローンを組むためには、金融機関の審査に通過する必要があります。育休取得前の源泉徴収票や確定申告書、育児休暇証明書、年収見込証明書などの書類を提出し、返済できると証明できれば住宅ローンの申し込みが可能です。単独での住宅ローン利用が難しい場合には、ペアローン収入合算など夫婦で協力してローンを組む方法もあります。金融機関のサービスを比較して、それぞれのご家族にあった住宅ローンを選ぶようにしましょう。そのために、ライフプランや資金計画を夫婦間で話し合っておくことが重要です。

 

育休中の住宅ローンについての疑問は解決されたでしょうか。ぜひ参考になさってくださいね。

TOPへ戻る