マイカーをローンで購入し、その返済の途中で今度はマイホームの建設を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで気になるのが、カーローンがまだ残っているときに住宅ローンも組むことはできるのか、という問題。今回の記事では
・住宅ローンとカーローンは一緒に組めるのか
・併用する場合どんな影響が考えられるのか
・すでにカーローンを組んでいる場合にできること
以上の3点について、住宅ローンの専門家が解説します。
■住宅ローンとカーローンって一緒に組めるの?
結論からいうと、住宅ローンとカーローンを併用することは可能です。ただし、併用するにあたってローンの審査に影響が出る場合があるので注意が必要です。
●ローンを併用する場合は要注意。「返済負担率」とは
返済負担率とは、年収に対するローン返済額の割合のことを指します。
各金融機関は、この返済負担率に上限を設けており、借りる側が年収に対して一定額以上のローンを組めないように設定しています。この返済負担率は一律のものではなく、金融機関によって異なります。
ローン返済額とは、住宅ローンのみならず全ての借入金を合計した額になります。つまり、年収が変わらない限り、返済するローンが多ければ多いほど返済負担率は上がってしまいます。その場合、金融機関の定める返済負担率の上限を超えてしまう可能性もあるということになります。
上限を超えてしまうと審査に通りづらくなり、希望する借入額を受け入れてもらえず家づくりの計画が滞ってしまう可能性があります。
カーローンと住宅ローンのどちらも借りたいとなった場合、どちらの借入金もローン返済額としてカウントされるため、その分計算も変わってきてしまいます。したがってこれらのローンを併用する際には「返済負担率」をあらかじめ計算し、金融機関が定める返済負担率とどれくらいの差異が出てしまうのか確認することが大切になります。
■すでにカーローンを組んでいる場合はどうすれば?
ここまで、返済負担率と併用が与える審査への影響についてお話しました。住宅ローンとカーローンの併用は可能ですが、年収に対しての負担が大きすぎる場合はその分ローンの審査に影響が出てしまったり、希望していた借入額が通らない可能性もあります。
ですが、すでにカーローンを組んでしまっているが住宅ローンも組みたいという場合にはどうすれば良いのでしょうか。できれば借入額は希望した通りになって欲しいと思う方も多いと思います。
その場合、例えばカーローンを一括返済したり、審査金利(※)の低い金融機関を選んだり、返済負担率の高い金融機関(フラット35)を選択するといったことが挙げられます。
ただし、カーローンの一括返済はあまり現実的な話ではなく、やはりどちらも定期的に返済していくことが望ましいと考えられます。
金融機関によっては、住宅ローンとカーローンをまとめることが出来る商品もあります。そうした商品を利用する事で借入がし易くなるので、活用することをオススメします。
例:
長野県JAバンク「JA住宅ローンのまとめるぞう」
https://www.naganoken-jabank.or.jp/root/topimage/matomeruzou_panf.pdf
また、カーローンのみならず、カードローンやクレジットなどを住宅ローンにまとめることができる商品もあります。
例:
長野県労働金庫「選択宣言(全期間変動金利型)ふわっと500」
https://www.nagano-rokin.co.jp/pdf/loan/443002.pdf
上記のような商品を選択することで、より借入れがしやすくなる可能性もあるので、事前に自分たちにあった商品を選ぶようにすることが将来のためにも重要になります。
※審査金利とは・・・住宅ローン審査の際、金融機関が借入限度額の計算に使う金利のこと。
■住宅ローンとカーローンを併用するならまずは専門家に相談を
住宅ローンとカーローンの併用は可能ですが、まずは併用について専門家に相談することをオススメします。
ローン関連の商品にはさまざまな種類がありますが、どれが自分たちにあっているのか判断することは、案外労力がかかるものです。また、ネット上にはさまざまな情報があり、なかには不確実なものが混ざっている場合もあります。確実な情報をもとに自分たちに適した商品を選ぶのであれば、専門家を頼るのがベストであると言えます。
特に住宅ローンとカーローンの併用に関しては、住宅ローンの専門家に聞いた方がより確実です。
相談に行くときは、既存のローンの残額が分かるものと最新の源泉徴収を持参していくと話がスムーズに進みます。
■住宅ローンやローン併用のご相談ならセリタホームズ
セリタホームズでは、家づくり全般に関するご相談を受け付けています。特にお金に関するご相談においては、金融機関との提携力、そして長年培ってきた知識と経験によってお客様にとって最適なプランのご提案を実施しています。お金のことでお悩みの方はぜひ一度セリタホームズまでお問い合わせください。
〈この記事の監修者〉
セリタホームズ株式会社 営業・企画 入江光司